資料の作り直しは時間のムダ!曖昧な指示で困ったときの確認4ポイント

キャリア

「資料作っておいて」

この一言だけで指示を済ませようとする上司はいませんか?

何も聞かず二つ返事で「はい」と答えていませんか?

急に振られて焦った、いまは忙しそうな雰囲気だ、まあ何とかなるだろう、そんなことを思いながら何事もなく席に戻る。

これ、絶対NGです。

落ち着いて考えると必ず疑問が浮かんできます。

上司はなんて言ってたっけ?
そもそも何作るんだっけ?
いつまでに提出するんだっけ?
などなど。

時間が経てば経つほど、根本的な質問って聞きにくくなります。

自分は上出来だと思って提出しても、上司のイメージとかけ離れていれば、何度も何度も修正させられるハメになります。

提出して、ダメだしを受けて、修正しての繰り返し。

そのうち作成自体面倒になるし、他の業務も圧迫してきます。

責任感の強い人は自分の要領が悪いから時間がかかってしまうんだと、サービス残業をしてでも資料作成を頑張ろうとします。

依頼された時点では小さな認識のズレだったとしても、時間が経つにつれて修正が困難になる大きなズレへと変わっていきます。

根本的な作成意図が全然違った場合、最悪全て作り直す必要すらあります。

たかが資料作成とあなどるなかれ。

自分が追いつめられて苦しまないように、また、依頼を最短でクリアして評価を上げるために、最初に取るべき行動を間違えないようにしたいですね。

そこで今回は、上司からの資料作成の指示を受けた時に、必ず確認しなければいけない5つのポイントをご紹介します。

説明が少ない上司は危険

言葉の限りを尽くしても、自分の考えが100%伝わることは絶対にありません。

長年の付き合いがある間柄でも、勘違いなんて頻繁に起こるものです。

聞き漏らすこともあるし、同じ言葉でも違う意味に捉えることだってあります。

指示を一言で済ませようとする人は、残念ながら相手の察する力に頼りきっています。

相手の表情を見て、理解しているか、間違った解釈をしていないか、意図したことが伝わったか、そういったことに考えを巡らすことを放棄しています。

「資料作成よろしく」

この一言だけ発する上司は要注意です。

この手の人は自分の言葉が足りないことで、部下が困っていることに気付いていません。

ですから、自分が苦労しないためにできるだけ上司から情報を引き出す必要があります。

指示を出して安心の待ち体制に入った上司に、すぐさまボールを投げ返して質問攻めにしてやりましょう。

指示を受けた時の心構え

どんなに優秀な人でもエスパーではないのだから、察するにも限度があります。

だからこそ、「分かったつもり」で済ませるのではなく、上司の要望をしっかりと確認する必要があります。

依頼を受けた段階ですぐに確認できるのがベストですが、確認事項をまとめる時間をもらって、当日中には必ず相手の意図をヒアリングをしましょう。

質問が思い浮かばなくても、要望の確認はできます。

「こういう意図でよろしいですか?」

相手が忙しそうでも必ず確認の時間をセッティングしましょう。

大切なのはこの一点です。
自分に向けてこう質問してください。

「最終的なゴールがイメージできるか?」

完成形が想像できない場合は、まだ作業に取り掛かってはいけません。

悲惨な修正ループが待ち受けています。

資料作成の前に確認すべき4つのポイント

大切なのは「ゴール」がイメージできるかどうかです。

ふわふわしたイメージのまま資料を作り出すと、必ずダメ出しをくらいます。

そもそも、方向性がぼやけてしまって価値のない資料になってしまいます。

完成した全体像のイメージが思い浮かぶまでしつこく質問してください。

方向性と完成形が共有できていれば、最初から作り直しという事態を回避することができます。

それでは確認すべきポイントを見てみましょう。

3-1.[目的]何のため作るの?
3-2.[対象]誰に向けて作るの?
3-3.[体裁]どのように作るの?
3-4.[期限]いつまでに作るの?

3-1.[目的]何のため作るの?

この資料を作成する目的をはっきりさせましょう。

営業に持参させる資料なのか、社内共有のためなのか、はたまた情報を整理するためなのか。

この資料を使って達成するゴールをはっきりさせましょう。

・営業で新規クライアントを獲得する
・社内で現状の問題点を共有認識する
・情報を整理して次の行動指針に活用する
など

3-2.[対象]誰に向けて作るの?

目的と対になる重要な視点です。
いったい誰のために作る資料なのかはっきりさせないと、ゴールまでぶれてしまいます。

マーケティングでも重要なペルソナを資料作成にも活用してみましょう。

誰のための資料なのか相手がイメージできれば、その人が知りたい情報が何なのかはっきりします。

・クライアントなら担当者向けなのか、決裁者向けなのか
・社内なら新人向けなのか、中堅向けなのか、経営層向けなのか
など

3-3.[体裁]どのように作るの?

何のツール作るかによってデザインにも影響します。

目的と対象を考慮して、最適なツールを選択しましょう。

・A4ペラ1枚で情報が一目でわかる資料が必要ならワード
・感情と根拠で訴えるプレゼン資料ならパワーポイント
・データを一覧表でまとめて提示するならエクセル
・社外用の整った資料ならイラストレーターやインデザイン

ただ、どのツールを使っても同じような資料は作れるので、使い慣れているものが一番です。

3-4.[期限]いつまでに作るの?

期限はクオリティにも影響しますし、タスクを細分化して予定を立てることもできます。

期限が早い場合は、手を抜ける妥協点を上司とすり合わせておくと、のちのちのトラブルを軽減できます。

あらかじめ完成形のイメージをしっかり共有しておきましょう。

資料を作り機会が多い方は、作業効率を上げるためにテンプレートを用意しておくと便利です。

途中経過の共有は重要

完璧に仕上げて一発OKを狙うのはオススメしません。

どんなにイメージ共有をしていても想像している完成形はお互いずれているものです。

自分がよくできたと思っていても、上司の視点からすると他のアプローチの方がいいと感じたりします。

ですから途中経過と方向性は都度共有してください。

短時間のミーティングを複数回行うことで、自分と上司の認識のズレを擦り合わせることができます。

密なコミュニケーションは面倒だと思いますが、大きな修正が発生する確率は低くなるので、案外最短ルートで任務を遂行できるでしょう。

報告の仕方にも一工夫

報告は対面で行い、そのあとにメールで補完できるとバッチリです。

これは自分の身を守るための布石ともいえます。

つまり、「しっかり報告しましたよ」という証拠を残したということです。

また、進捗ミーティングの場で上司から「この前話した通りで」とか「任せる」なんて言われたとします。

ここで「はい」とだけ済まして、うやむやのまま持ち帰ってはいけません。

必ず「”いま”こういう状況で、”これから”こうします」と現状&予定を報告してください。

「上司も納得して継続の指示をした」という事実を作ることが大切です。

この時、周りに同僚がいる中で報告できれば、のちのちのトラブル時に証人になってくれたりします。

事実と証拠作りはトラブル発生時に自分の身を守ってくれる鎧になります。

自分の身は自分で守る、そんな一工夫でした。

まとめ

資料作成の指示が曖昧で困ったとき、どうすればいいかを解説していきました。
もう一度おさらいしておきましょう。

1.説明が少ない上司からは情報を引き出しましょう。

2.指示を受けたら最終的なゴールをイメージしましょう。

3.資料作成の前に確認すべきポイントは4つです。

3-1.[目的]何のため作るのか?
3-2.[対象]誰に向けて作るのか?
3-3.[体裁]どのように作るのか?
3-4.[期限]いつまでに作るのか?

4.途中経過を上司と共有して認識のズレを擦り合わせましょう。

5.報告の際は証拠を残して上司の指示を見える化しましょう。

資料作成に限らず、何をどうしたら良いのか分からないときは、一度情報を整理してみることが大切です。

「急がば回れ」を意識して、習慣にしていけるといいですね。

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